病室ポータブル撮影は危険がいっぱい

ポータブルⅩ線撮影機器は医療にとって必要欠くべからずものである。動くことのできない患者にとって自分の症状を端的に医師に伝えることのできる手法なのである。撮影方法に種類はなく、患者被ばくも問題にならない。問題は、一部の人間による、大言壮語である。白衣を着ているからと言って信じてはいけない。放射線技師、医師に従ってほしい。もし彼らが不在なら、機器から2m以上離れれば安全である。それを論理的に説明したい。

ポータブル撮影機器の変遷

ポータブル撮影機器(回診用機器)は約1トンほどの重量がある。もちろん手動での移動は無理であるからにして、この機器を動かすのは内蔵されているモーターである。そのうえ、変圧器も重い。この変圧器は、医師が胸部の撮影において準高圧での写真を求めるために、どうしても重くせざるをうぇない。この機器にカセッテ(フィルムが装てんされている板状のもの)15枚ほどを積み込み目的地へと向かう。近年はCR(コンピューター・ラジオグラフー)が搭載されかなり軽い機器とはなったが、モーターの重さは変わらないため、極端に軽くはならない。便利になったのはフィルムを持ち運ばなくなったことである。1枚あれば、撮影して、保存し、その画像を消してまた使用が可能になる。このCR画像を使用するにあたり、大量のカセッテを持ち運ぶ必要もなくなり、被ばく線量の減少が最大の利点であった。

病室での撮影

病室でのポータブル撮影を受ける患者さんは、いかなる人でありましょうか。一般的にすぐ想定されるのは、動くことのできない患者さん、手術後の患者さんです。それ以外でも、午前中は行動を制約されている患者が、午後にはOKとなる患者もいます。これはあくまでも予定であって、午前中の写真を見て医師が判断するという内々での話でもあります。ここまでくると患者さんは本当に元気です。患者さんはベッドにさえいればいいわけですので、起きていることも可能です。医師は、臥位の写真よりも座位の写真を好みます。その理由は肺野を広く見ることができるからです。我々放射線技師は、臥位での座位でもどちらでもいいのですが、回りへの被ばくを考えると座位は面倒です。座位の撮影方法は、患者さんがカセッテを胸に抱いて、後ろからⅩ線を照射します。この時照射方向に患者さんがいないことが重要なのです。もう一つの手法は別途を起こし背中側にカセッテを置く方法です。この方法は患者さんに負担は少なく、かつ患者さん側にある点滴チューブが見えやすいという利点があります。しかし再現性が悪いのが特徴です。そのる右派ベッドの角度が一手にならず、患者がずり落ちてしまうことがあるからです。

病室(ベット)以外でのポータブル撮影

白血病の患者さんは、感染症にが心配なため個室に入っています。当然ですが、我々も入室はできません。そこで、患者さんが元気な場合はカセッテを新しいビ二ールに包んで渡します。患者さんの容態がよくない場合は、看護師さんを経由し、指示を出しながら撮影をいたします。Ⅹ線は、食事等を出し入れする小さな窓から機器を差し込んで位置決めをして撮影を行います。」部屋には誰もいません二で被ばくは問題ありません。ポータブル撮影は病室だけではありません。臥位らに来る患者が対象になることもあります。病室に送り届けるまでの時間的余裕がない場合には外来で撮影いたします。ここで、問題となるのは私を中心とした周りにいる患者、その付き添い、医療従事者です。医療従事者の皆さんは自分がいま担当している患者とともに避難を始めます。しかし、医療従事者から離れた、一般の人には、私からできるだけ簡潔に説明するし、退避していただくようにします。放射線の特性を知っている人であれば、良くわかることですが、2m離れればOKとしています。場合によっては、ベットごと2m移動させます。その根拠は、放射線の特性であり、「放射線を出す地点から距離の2乗に反比例して弱くなる」というのがあります。説明や患者、付き添い者の移動に時間がかかると判断した場合には、技師は撮影を予定している患者とともに自分たちが移動することもあります。

知ったかぶりをする医療従事者

Ⅹ線写真を撮ると聞いて、大騒ぎをする人が一番困ります。患者さんや付き添いの方には高圧的な態度で接することで、事なきを得ますが、新人の医療従事者の方々には困ってしまいます。周りの人々を外へ外へと移動させたがるからです。それは、中途半端な知識あるだけに厄介です。それでも時間的余裕があればそれもOKなのですが、余裕がない時には困ってしまいます。「それほど遠くまで移動させなくても大丈夫ですよ」とでも言うものなら、患者のいる前で説明を要求します。言い方を一歩間違えると、周りにいる、患者、付き添いがパニック状態に陥ります。場をわきまえない医療従事者にはお灸でも据えたいと思うのですが、そうもいかず、彼らが、知識を蓄えるまでじっと待つ、医療界はそんなに暇はありません。即勉強会を開き、「放射線とはーー何ぞや?」とおこなうものの、当の本人は参加しない。それでも、周りから教育を受け少しづつ変わっていくのを待つしかない。

 

 

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